「何よりも明るく元気に」。共産党の田村智子委員長(59)が女性初の党首に就任し、18日で1年を迎えた。「閉鎖的」とも指摘される党のイメージ刷新にもがく日々が続く。結党から102年。衰勢がなお続く中、老舗政党の再興はなるか。
共産初の女性委員長、きょう就任1年
「共産党が支持を広げようと思うと、どうしても党名を変えた方がいいということにぶち当たるんですよ」。昨年の臨時国会が閉会した12月24日、田村氏は記者団に、唐突に語り出した。念頭には共産主義という言葉への「自由がないというイメージ」があった。
共産党が政権を握った旧ソ連や中国では強権的な統治が行われ、自由が抑圧された。今、ロシアはウクライナ侵攻を、中国は不透明な軍拡を続ける。「どう旧ソ連や中国(の共産党)とは全く違うと、また戦った歴史もあるということも含めて知らせていくかというのは、戦略的課題だ」。田村氏は念頭のイメージを振り払うかのように、「政党名で勝負を賭けているのが日本共産党だ」と語り、党名に宿るアイデンティティーを誇ってみせた。
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昨年1月18日の党大会で、志位和夫・現議長が約23年間務めていた委員長を引き継いで早1年が経つ。党勢が低迷する中、女性党首として局面打開を託されての抜擢(ばってき)だった。
コミカルな動画を配信したり、選択的夫婦別姓で時の首相に論戦を仕掛けたりと、田村氏は「脱志位」の演出にも取り組んできました。それでも党勢の低迷は止まりません。苦境に田村氏はどんな姿勢で立ち向かうのか。記事の後半で紹介します。
今でこそ党の「弱み」も認め…